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自分の稼ぎに満足していない。自分の稼ぎでは足りない。好きなことが出来ない。このような問題はどう解決していけばいいのでしょうか。これはただ転職して給与の高い仕事に就けば良いという問題ではありません。そしてこの記事はネットで稼ぐ方法を紹介するものでもありません。
あなたが感じるその不満という感覚そのものを、お金ではない別の角度から立ち向かう心得を紹介するものです。
給料が年収が低いから感じる不満は、実はお金が原因ではなく、お金が理由で自分が制限されてしまうことにあります。つまり年収と給料を増やしたいという気持ちがあっても、自分がどのようにお金で制限されているかを真っ向から理解できれば、お金よりも日々過ごす感覚のほうが大切であることがわかるようになります。
お金の性質を理解し、お金に支配されるのではなく、お金との健全な付き合い方を心得る。お金がすべてという人生ではなく、お金は人生体験の一部であること心得る。これがお金を越えて生きるためには必要となります。
本記事では、お金を越えて生きるための心得を5つ紹介していきます。これらの感覚で日々取り組んでいけば、自ずとお金のフローが生まれることでしょう。ポイントは、お金を稼ごうとするのではなく、意識を変えていくということです。
お金の仕組み
ありがとうの数値化
まずはお金の仕組みを見ていきましょう。
私たちががお金を使うときはどのような時か。一番身近な支払いを何点が挙げてみると、水道光熱費とスーパーでの食費でしょうか。これらの消費は普通すぎて何も感じないかもしれませんが、これらはすべて生活の基礎となっていることです。どんな消費の先にも必ず、どんなに小さくとも「ありがとう」があるはずです。
ではこのありがとうをもっと感情レベルで感じられるシーンを挙げてみましょう。ずばり命に関わるシーンです。家族や飼っているペットの命が危ない時、そして私たち素人には何も出来ない時、医師に救急をお願いし、一命を取り留めた時には、莫大な感謝の意が込み上げてきます。
上記2つは極端に異なるシーンですが、ありがとうというジャンルに変わりはありません。 このことから、「お金はありがとうが数値化されたもの」ということがわかります。
心得1: お金はありがとうが数値化されたもの。忌わしいものではない。
Breakthrough
全世界共通お金を味方にする方法
さて本題です。 この記事は、お金を稼ぐ手段や職業を紹介するものではありません。どんな人生、どんな職業、どんな人生にでも適用することのできる、法則と心得の紹介です。法則はルール。心得はお金に対する考え方と言えば良いでしょうか。稼ぐ方法(仕事の種類)を紹介するのは簡単ですが、それ以上にしなければならないのは、自分の人生においてお金とどう付き合っていくのか、という万人共通である内容について理解を深めることです。
お金を越えるための5ヶ条
- 給料以上の仕事をする
- 自分以外にお金を使う
- 貯金よりも貢献や投資を意識する
- お金での競争をやめる
- お金は幸せではなくツールである
これらを心得て、これらを基礎に行動していけば、自ずと給料や年収はアップするに違いありません。それぞれの内容を具体的に見ていきましょう。
給料以上の仕事をする
野球選手の年俸のイメージです。期待値としての年俸がありますが、その期待値以上の仕事をそのシーズンで成し遂げない限り、翌シーズンの昇給は見込めません。その反対に、期待値以下の仕事しか出来なければ減給です。それは誰でも分かっていることですが、この法則をもう少し詳しく掘り下げてみましょう。
給料が低いからモチベーションが上がらないならやめた方が良い
高卒新人のルーキーが、年俸が安いからと言って練習にも真面目に取り組まず、いざスタメンに起用となってもテキトーなプレイをしていたらどうなるでしょうか。即座にクビでしょう。なんのために野球選手という職に就いたのか。そんなやる気がないなら、みんたやめた方が良いと思うと思います。
どんな仕事も同じです。 給料のせいで一生懸命に働けないのであれば、さっさとやめて一生懸命に働ける別の職に就きましょう。もしくはいっそのこと独立して、無理矢理にでも一生懸命働けるような環境を自分に課すべきかもしれません。どんなことでも一生懸命やる。これが人生を切り開くための四大原則のうちのひとつです。
給料以上の仕事をする、の本当の意味
もっと感謝されるような言動を心掛けることです。お金はありがとうの数値化である点を思い出してください。お客様にありがとうと言ってもらえるような対応をする。そこまで求めてなかったのにそこまでやってくれたのですか?ありがとうございます!と言われるように頑張る。これはお客様への対応だけに留まりません。同僚や上司、取引先の人。すべての人から感謝されるような人になれるように行動を変えていくのです。
人からどう思われるかどうかは気にするべきではないものの、人があなたを思い出した時、どんなことが思い浮かぶでしょうか。
彼は良くやってくれた。彼女は素晴らしい対応をしてくれた。一生懸命やってくれた。
もしくは、
彼は適当で雑だった。彼女からは思いやりを一切感じられなかった。もう頼みたくない。
逆の立場であればどちらを思いたいのか。熱心で、思いやりを感じる体験をしたいとは思いませんか。これを続けていけば、必ず道は開けます。そしてあなたの仕事相応のお金が必ず入ってくるようになります。
期待値以上の仕事をし続けるという問題ではありません。自分の感覚が第一にあるということです。この感覚を続けていると、必ずチャンスは訪れます。
心得2: お金から得られる感覚ではなく、日々仕事をしている時の感覚を整える。感謝されるためではなく、自分ができる最大限のことをしよう。
Breakthrough
自分以外にお金を使う
ちょっとでも良いから、周りの人にお金を使って振る舞うことしてみていただきたいです。人のためにお金を使って、そのお金で人の笑顔を見ることは、稼ぐことよりも嬉しいこと。その振る舞うという行動は、お金の量には関係なく、お金に対する意識の問題です。今振る舞う気持ちがなければ、お金が増えても振る舞うことは出来ないのです。
私たちがお金持ちになりたい本当の理由は、人に見せびらかしたいからではないはずです。自分の可能性を広げ、家族や友人とより良い体験をしたいからだと思うのです。私たちの気持ちを分かち合う。生きる歓び、お金でできる体験をより多くの人と共有したいからだと思うのです。
お金は薪と一緒。薪を割るのは一人でも、暖を取るときはより多くの人と分かち合えたらいいですよね。
心得3: お金を共有できる感覚は、持っているお金の量とは関係ない。自分以外にお金を使って、お金でできることを共有しよう。
Breakthrough
貯金よりもどうお金を使えるか
次に浪費、消費についてです。当たり前ですが、お金は使って初めて効力を発揮します。もしあなたが、とある物を買うため、もしくは旅行のために貯金しているとします。それは素晴らしい貯金だと思います。しかし目的のない「よくわからないけど貯金をしたほうが良いと思うからする貯金」の場合、貯めるまでは良いものの、使ってはならないというような感覚に陥りがちです。
つまりお金持ちというのは、たくさんのお金を持っている、という意味ではなく、どれだけのお金を使えるか、で計れるという事になります。ただ単にたくさんのお金を持ちたいだけなのか、それともそのお金を活かせるような本当の意味でのお金持ちになりたいのか。
稼ぐスキルも大事ですが、上手に使えるスキルの方がもっと大事です。
お金を使うときの感情のお話
お金を貯金して、ちょっと大きな買い物をするとします。例えば30万円の新しいパソコンを一括で買うとなれば、それはもう思い切らないと買えません。しかしここで着目していただいたいのが、お金を使う時の感情です。
「あ〜こんな高い物買っちゃった。お金が減っちゃったよ〜。でも欲しかったし〜。うはー!」のような場合、購入という行為とは別に、預貯金が減ったという事実と連動して、自分の懐(ふところ)にダメージを感じるということがあります。特に誰かがあなたを傷つけたわけでもなく、脅迫されたわけでもないのに、お金が減ると、何故か自分の大切な何かまでもが減ってしまった。そんな感覚に陥ってしまうのです。欲しかったものが手に入れられたのにも関わらずです。
これはお金とあなた自身が同一化してしまっている証。お金を使うときの感覚、感情を意識して、自分とお金が一緒になっていないか、観察するようにしましょう。
心得4: お金が使えて初めてお金持ち。お金が減ると同時に、自分の感覚も減らないように注意しよう。
Breakthrough
お金での競争をやめる
いつから年収や所持金額の背くらべが始まったのかはわかりませんが、お金で競争や比較をするという感覚を捨てなければなりません。そもそも競争するようなものではないですし、競争したところで上には上がいます。友人や知り合いの稼ぎと自分の稼ぎを比べたところで、得るものなど何もありません。競争があるべき場所は(競争という言葉は相応しくないかもしれませんが)、自分自身との競争です。競争というよりは、より良い人生を送るための取り組みと言ったほうがいいかもしれません。
つまり自分の取り組みの質を上げることや、自分の人間力向上を意識して、昨日の自分と比較、競争しながら生きることが出来れば、どんどん自分が成長していっている事を感じられると思います。それが人として生きる生きがいのひとつでしょう。
ましてや「私はあなたよりお金があるから偉い」なんて思っている人がいたら無礼極まりありません。お金がないから私はお金のある人とは対等に話すことができないとか、お金がないからお金のある人の言うことは聞かなければならない、お金がないからお金のある人の前では自己表現を遠慮してしまう等など、お金が自分より上等となってしまうことは最大級のエラー(機能不全)です。
逆もそうです。お金が増えたら偉そうな態度を取るとか、人を見下すとか。お金で人を判断するような人にはならないでいただきたいです。お金での背くらべは資本主義における「都会病」です。日々やるべきことをやって、美しく生きる。お金で競争したって何ひとつ良いことはありません。
心得5: お金で優劣を決めるのはやめて、お金で自分の価値を計らないこと。
Breakthrough
お金は幸せではなくツールである
お金があったところで、お金が使えなければそのお金の意味はなさないわけで、使えるからこそお金に価値が生まれます。あるものがお金と引き換えに入手できる、という法則が根本にあるわけです。
ということはお金持ちになったらいいな、とか、お金に追われなくなればいいな、などの「たられば」の感覚でお金と付き合っていると、お金の本当の役割を忘れてしまいがちです。等価交換で使えるツールというよりも「自分を救ってくれる魔法の何か」と感じてしまうようになるのです。
お金がないのであれば、ただ単にお金がない。それ以上でもそれ以下でもありません。なかったらないなりに、買えるものが買えない、旅行に行けない。それだけです。しかしその事実や、お金が自分と同一化してしまっていると、お金がなくなると不幸に感じ、お金が増えると幸せを感じるという、外的要因に自分が振り回されるようになってしまいます。
薪で暖を取るのお話と同じです。真冬に薪がなかったら寒い!金がなかったら金で買えるものが買えない!ただ単に向き合うべき事実です。落ち込む必要はありません。落ち込んだところでお金が増えるわけではありません。お金が無いならそれに伴う事実を受け入れる。買ってあげられないのであれば、それをただ伝える。
「お金がないんだからそんな事言わないでよバカ!」
「誰のお金で生きてると思ってるの!?ワガママ言うんじゃない!」
など、感情的になる必要はありません。
「今それを買えるお金がないんだ。ごめんね。」
ただそれだけで良いのです。
心得6: お金は幸せではなく交換のためのツール。感情と繋げる必要はない。
Breakthrough
この法則はお金にだけ適用されることではない
私は理想の彼女・彼氏が出来たら幸せになれる。お金持ちになったら幸せになれる。あれやこれを達成したら幸せになれる。こう思うことはすべて、外的要因(自分以外の何か)に自分の幸せが振り回されているということになります。
想像してみていただきたいのが、今この瞬間、あなたがこの記事を読んでいるこの瞬間ですが、上記のすべてをもうすべて手に入れたとしましょう。理想のパートナーと出会いました。お金持ちにもなりました。色々なことを達成して、多くの人に認められるまでになりました。すべて手に入れました。だとしてもです!今あなたが家でひとりでネットサーフィンしているのか、通勤通学の最中にこの記事を読んでいるのか、どんな状況でこの記事を読まれているのかはわかりませんが、この今という瞬間は、あなたが手に入れたすべて(パートナー・お金・実績)があろうとなかろうと、変わらないのです。
いる場所も同じ。吸う空気も同じ。理由は簡単で、あなたがそのすべてを手に入れた瞬間、それは過去となるからです。ですがここで矛盾が生まれます。私たちが期待しているのは、将来に起こる出来事に自分を救ってもらうということです。パートナーに出会うこと。お金持ちになること。実績を積み上げること。それらが自分を救ってくれることを信じて突き進み、手に入れた瞬間過去となり、あなたを救うことはなくなる。
これらの理想は、頭で作り上げる漠然としたイメージであり、実体験とは全く別なのです。何かを追い求めるのではなく、今日という1日、今というこの体験を自分の支点、言い換えるのであれば、自分の幸せの基礎をイメージではなく、生きていることを感じられる今日の実体験にしていくということ。
お金以外にも、自分はどんな概念とくっついてしまっているのか、同一化してしまっているのかを是非観察してみてください。それに気づいて、自分とその思い込みを切り離すことが出来れば、本当に大切なものは「自分が大切に思っていたもの」ではなく、「自分の揺るぎない感覚」であることが分かることでしょう。