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将来を考え、10年計画を立てる。これは素晴らしいことで、自己の拡大と人生をより豊かに生きるためのプランニングは、この有限である命を生きる上で必要なことだと思います。しかしこの計画の先にある結果が、人生で唯一感じられる今日という1日よりも重要、つまり今日という1日が、人生における支点(バランスポイント)ではなく、理想と現実の比較から生まれる不満の積み重ねとなってしまうと、いつまで経っても納得しない人生を送ることとなってしまいます。
これではせっかくの生きるという体験が勿体ないです。今日という1日を生きることこそが人生であり、その今日という1日を、自分の1日にしていければ良いのであって、今日という1日が、いかにも生きたくもない1日となってしまっては、本末転倒であります。
人生が楽しいとか楽しくないとかというレベルの話ではありません。生きたくも死にたくもないという非常に消極的な人生となってしまうことが勿体ないのです。
しかしこの人生に感じるその不満を消すことのできる方法があります。それは、今日1日を納得して生きるということです。この記事では、その納得して生きるということがどういう事なのかをお話したいと思います。
人生は今日である
生きていることを感じられるのは今日であり、今日しかない。それでも何故か将来(明日とか来週ではない遠い未来)の方が良いに決まっていると思いがちです。
今はとあるゴールへ到達するための手段(ステップ)に過ぎない。私が目指している明るい未来を見るまで、私は今我慢し続けるのだ。
そう思ったりするのです。
しかしながら人生を振り返ってみると、これは誰しも同意するであろう事実かとは思いますが、人生は今日という1日の連続なのです。今日という1日を自分の納得するように生きることが出来れば、この長いようで短い人生においても納得できるようになります。
「納得して生きる」の意味
人生は今日という1日であることはわかりました。では「納得して生きる」とはどういう意味なのか。これこそ人生の醍醐味であり、人生の楽しいところなので、是非覚えておいていただきたいです。
ずばり
「気になることを直していく」
これだけです。
気になることとは何でしょうか?色々あると思います。気になること。
例えば
「部屋の掃除を1週間してなかった!」
と思ったとします。
なぜこう思ったのか。 気になっているからです。
では掃除しましょう! これで気になることが減りました!
掃除なんていうどうでもいいことじゃなくて、もっと生きる意味について知りたいですって? では次に掃除ではなく、少し夢のある話を例にしてみましょう。
「私はいつまで経っても自分にやりたいことをさせていない」「もっと好きなことをする人生を送りたい」
と思ったとします。 なぜこう思ったのか。 掃除と同じです。気になっているからです!
同じことに長い間気になり続けて、行動に移せていないということはよくあるパターンで、そこには理由があります。
気になっていても行動に移せない理由
掃除だろうと、自分にやりたいことをさせていないという事であろうと、行動に移せない理由はほぼ同じです。
「私にそんな時間はない」
そう心のどこかで思っているのです。気になっていて、それを変えたいからこそ気になっているのに、行動に移せない。
ではさてその時間、いえ、「’無い’と思うその時間」、無いことをどう説明することができるでしょうか。本当にやることが沢山あって、1日の30分も自分の時間を作ることが出来ない人はそうはいないはずです。
「いや、時間がないもそうだし、面倒くさいし、というか時間がかかるんだよね。ちょっとやったぐらいじゃ、やっても意味ないし。時間がないというか足りない」
ではもう一度。その時間、いえ、「’無い’その時間」、無いことをどう説明することができるのでしょうか。ちょっと言い訳っぽく聞こえてきます。
そうです。時間が無いことは立証、つまり証明出来ないのです。ということはあなたのその言い訳、言い訳というよりは変な決めつけかも知れません。人生放棄とまではいかないものの、自分を制限する理由を作ってしまっている。ここがポイントになってきます。
忙しいからでもなく、やりたいことをする時間がないのでもなく、しない理由を作って勝手にそれを信じ込んでしまっているのです。特にこのご時世、自分のしたいことから遠ざけるような要素は沢山存在しています。YouTubeで何時間も無駄にしたり、SNSやニュースなど自分とは全く関係ないのないことを眺めて1日が終わってしまうなど、好きでもないただ今を紛らわすための、自分の大切な人生、そして大切な自分自身から背くような事に時間を取られてしまっているのです。
今日1日でできる最大限のことをする
この気になることをひとつでも減らしていくこと。これが今日を納得して生きるために必要なことです。人間は他の動物と比べて、変化を求める動物です。生きていれば色々と気になることが出てきます。1日でできることは限られていますが、だからこそ、今日することが明日に繋がるように、今日をしっかり生きて、ベストを尽くして生きる。この姿勢があなたの人生を充実したものにしていくのです。
今、この30分、1時間、今日一日に納得できるよう生きる
1日は、一瞬一瞬の積み重ねで成り立っています。今この瞬間、次の1分、5分、10分、30分、1時間などなど、時計がチクタクしているこの今という一瞬が積み重なっていくのです。あの林先生は間違っていませんでした。「いつやるか。今でしょ!」のセリフは、この記事で伝えているこの一瞬一瞬の積み重ね、という意味で使われていたのかはわかりませんが、少しでもいいから、この今という一瞬において出来ることを進めていかない限り、何事も進まないのです。
この一瞬一瞬と健全に生きていけるようになると、この30分が充実し、1時間が充実し、そして1日が充実するようになります。
ここで重要ポイントです。「1日が充実するようになる」という点ですが、私たちが求める理想はこれ以上これ以下でもない、ただこれだけなのです。これが唯一目指すべき理想です。人生を良くしようとしないで良い。人生を良くしようと思うと、いかにも大きなプロジェクトを良くしなければならないという風に感じがちで、いつまで経っても良くなってないように感じてしまうのですが、これは将来に救われると信じ込む思考が生み出す錯覚です。
人生を良くしようとしないで。今日一日を素晴らしく誇らしく生きる。それだけであなたは成功者
Breakthrough
積み重ねがあなたの人生を作り上げる
私たちが生まれてから成人になるまで、日々体感できるような成長はなくても、毎日のそれが積み重なり、気が付けば背が伸びていたり、出来なかったことができるようになったりしています。それは毎日の積み重なりがあってからこその成長で、自覚はしていなくても、毎日体は大きくなっているし、技も心も成長しているのです。
しかし大人になるとどうでしょう。時間に左右され、他人との比較が始まり、他人の人生を妬み、自己否定の渦に飲み込まれ、自ら行動や成長を制限してしまうようになります。
あなたはあなたに生まれ。僕は僕に生まれました。あなたは僕にはなれないし、僕はあなたになることも出来ません。勝ち負け、失敗と成功など、他人が定義できる概念を基準に生きてしまうと、やはり息苦しいですし、勝って成功したところで得られるものは一瞬の表彰台ですし、負けて失敗してもあなたと一生会わないような人たちから一瞬罵声を受けるだけです。
持続する充実感を得るためには、自己中心的に生きることが必要です。ここで言う自己中心的は、いわゆるジコチュー(他人を思いやらない)という意味ではありません。他人の決める概念で生きるな、ということです。勝って成功したい、それは他人をギャフンと言わせたいからでしょうか。それは他人から一目を置かれたいからではないのか、などです。
自分の人生、自分が定義する価値を積み重ねていければ良いのです。あなたはあなたと常に共にある。あなたがあなたを、日々の積み重ねで作り上げよう。
Breakthrough
行き詰まった時は自分からのサイン
最後のお話です。実践編というか、日々生きていく中で行き詰まってしまった時に出来ることをご紹介します。行き詰まるとは、自分の積み重ねに満足いかず、どうしても承認欲求が出てしまったりする時のことです。我々人間は互いに依存しあって生きていく生き物であり、どうしても周りからの評価が欲しくなったり、刺激が欲しくなったりしてしまいます。
このような行き詰まりの感覚に飲み込まれると、何もしたくなくなり、特に問題があるわけでもないのにやらない言い訳を作ったり(いわゆるダルいという言い訳を言ったり)と、人生に取り組む意欲が奪われてしまうのです。すると現実逃避が始まります。やりたいことはせず、特にやりたくもないことをすることで、この感覚(現実)を濁し始めるのです。
例えば、目的を果たさないYouTube鑑賞などが一番の時間の無駄であることは満場一致かと思います。他にも役に立たないニュースを見たり、世界で起こっている残酷な事件を探したり、SNSの通知をチェックしたり。タバコが吸いたいわけでもないのに吸ったり、お酒が飲みたいわけでもないのに飲んだり。
これらは生きることそのものに背いている時に現れる行動のサインです。家族と過ごしている時、友達と遊んでいる時にスマホはチェックしないでしょうし、自分が一生懸命仕事をしていたり、趣味に取り組んでいる時にはニュースなどどうでも良いことでしょう。
感覚的にはそれらの行動(無駄な行動)をしたいと思ってしていると感じると思います。ですがよくよく観察してみると、現実、今ということの瞬間、いえ、自分のもつ本来の感覚を紛らわすためにしている事が分かります。
「このつまらない人生に刺激が欲しい」
こう思うと行き詰まるのです。
自分の感覚を紛らわす渦から脱出する方法
自分の感覚を紛らわす渦は非常に強力です。気づかない間に引きずり込まれます。これに飲み込まれないようにするためには、常に自分の思考や心を観察できるようにしなくてはならないのですが、これは非常に難しい技なので、上手に渦から出れるようにすることがポイントになってきます。脱出方法さえ分かれば、渦に飲み込まれても安心です。
- とにかく行動に移す
- 目的を持って行動する
- 自分を楽しませる事を徹底する
- 行動をやめて、本当にそれは自分のしたいことなのかを自問する
- やるべきことを進める
今日をどう生きれるかを第一優先で生きる
人生今日です。今日をどれだけ自分のものに出来るか。自分の癖に流されず、時間という概念に負けず、そして自分のやりたいことを増やしていく。
夢を追うことも大切ですが、
「今日をどう生きれるかを第一優先で生きる」
ということを忘れずに、人生に取り組んでいただければ幸いです。